腸内細菌叢② ー細菌の種類と働きー
2025年04月25日
穀雨(4/25-4/29)霜止んで苗出ず(しもやんでなえいず)霜がとれ、健やかに苗が育つ頃
今回は腸内細菌たちの種類と働きについて簡単に説明します。
腸内細菌の種類とはたらき
カラダに良い影響をもたらす有用菌(善玉菌)、悪い影響をもたらす有害菌(悪玉菌)、どちらにも属さない日和見[ひよりみ]菌。腸内フローラを構成する細菌は、大きくこの3つのタイプに分けられます。ただ、実際には日和見菌の多くは未知の菌であり、腸内細菌の中で確認できているものは全体の3~4割にすぎないとされています。
理想的な腸内細菌のバランス
有用菌(善玉菌)の働きで有害菌(悪玉菌)の増殖が抑えられていれば、腸内フローラは良い状態と言えます。一説によると、有用菌(善玉菌)、有害菌(悪玉菌)、日和見菌の理想的なバランスは2:1:7とされています。最近の研究では、有用菌(善玉菌)とされていたものの中にも良い働きをする菌とそうでない菌がいたり、有害菌(悪玉菌)や日和見菌だと思われていたものの中にも良い働きをする菌がいたりすることもわかってきました。有用菌(善玉菌)、有害菌(悪玉菌)、日和見菌のバランスも重要ですが、合わせて重視されるようになってきているのが腸内細菌たちの多様性。多様性とは、文字どおり「色々な細菌がいる」ということ。色々な細菌たちが仲良く共存していることが大切なんですね。
以上、いかがでしたか?『腸内環境の良し悪しは細菌の多種多様性、バランスがカギを握っている』、ということですがなんだか地球環境と人間の関係に似ていますね。次回はその腸内環境が崩れたらどうなるかということをお話ししたいと思います。