食欲が低下していませんか?
2019年06月17日
「おなかがすかない」 「食べたくてもあまり食べられない」 「食事の回数、量が最近減った」
このような症状を思い当たる方はいらっしゃいませんか?
日常生活に支障をきたすものではない為、食欲不振を軽視する方が多くいらっしゃいますが、その症状は病気のサインかもしれません⚠️
今回は食欲不振の原因と検査方法、治療方法についてご案内致します。
食欲不振の原因
食欲不振の原因として大きく分けて4つ考えられます。
心因性(ストレスやうつ状態による食欲不振)
心因性とは文字通り、「心」つまり精神的な部分が影響して起こる食欲不振です。
もともと“食欲”は脳の視床下部という部位がコントロールしているのですが、ストレスやうつ状態になると視床下部の働きが乱れ“食欲”という信号自体が発生しなくなってしまい食事が食べたくないという状態になってしまいます。
さらにうつ状態が進行すると、食べても味がしない・砂のような感じがするといった味覚の低下まで起こってきてしまいます。
機能性(胃や腸の働きの低下による食欲不振)
機能性とは胃や腸の動きや消化・吸収力の低下などによって起こるものです。
最近では機能性ディスペプシアとも呼ばれています。
胃や腸などの消化器の機能は自律神経が調整していますが、疲れやストレスなどが続くと自律神経の働きが低下してしまい胃や腸がうまく動かくなってしまいます。
また夏場に夏バテや熱中症気味になり脱水傾向になると、消化器系にうまく血液が循環せず動きが低下することもあります。
そうすると「胃が動かないので食欲自体もわかない」、「食事をとってもすぐにお腹が張ってしまい量が食べれない」、という状況になってしまいます。
器質性(癌や内分泌疾患など病気による食欲不振)
心因性や機能性は、ストレスや疲れ・暑さなどによる周囲の環境が影響しておこる食欲不振ですが、器質性は何らかの病気による食欲不振です。
代表的な疾患にはこのようなものがあります。
・がん(胃がん・膵臓がん・大腸がんなど) ・ピロリ菌胃炎(いわゆる慢性胃炎)
・胃潰瘍 ・十二指腸潰瘍 ・甲状腺機能低下症 ・電解質異常 など
薬剤性(薬の副作用によって起こる食欲不振)
薬剤性の食欲不振は、痛み止めの薬や抗生剤、向精神病薬や抗がん剤などの副作用で起こることがあります。
食欲不振の症状に対する検査
①問診 ②血液検査 ③胃カメラ検査 ④大腸カメラ検査 ⑤エコー
①問診 医師による問診を行います。患者様との対話の中に原因が潜んでいる事が多々あります。生活習慣や服用されている薬剤を確認し、より明確な原因の究明に取り組んでいます。
②血液検査 採血による検査を行っております。院内で行うことができる検査は約5分で、外注に提出する検査は翌日の午後以降に結果が出ます。(内容によっては数日いただく検査もございます。)
③胃カメラ検査 胃カメラによる検査を行っております。当院は眠ったままの検査を行っており、楽に検査を受けていただくことができます。(検査時間は約5〜10分です)直接胃の中を観察することで器質的異常の有無を発見することができ、「特にがんなどの病気ではなかった」とわかることで、症状の軽減につながることもございます。詳しい説明は《こちら》をご覧ください。
④大腸カメラ検査 大腸カメラによる検査を行っております。胃カメラと同じく眠ったままの検査となっており、楽に検査を受けていただくことができます。詳しい説明は《こちら》をご覧ください。
⑤エコー 超音波エコーによる検査を行っております。特にご予約が必要ない検査ですが、「絶食(朝食を抜く)」で来院された際に行うことのできる検査となっております。
食欲不振の治療
心因性の場合、周りの環境を整える必要があります。ただし、職場や学校、家庭など環境をすぐに整えることが難しい場合服薬による治療を開始します。まずは当院で悩みを吐き出してみてください💠
機能性の場合、現在有効な薬剤が出てきています。処方による治療を開始致します。治療を行いながら、消化機能を改善していくための生活習慣作りを行い食欲不振の根本治療も進めていきます。
器質性の場合、原因となる疾患(がん、甲状腺疾患など)の治療を行います。
薬剤性の場合、薬剤性の場合は通常は飲んでいる薬を中止したり変更すれば改善することがほとんどです。但し、中止することが難しい薬剤の場合は主治医と連携を取りながらその後の治療方針を話し合います。
⚠️食欲不振も何かのサインかもしれません。心あたりのある方は、ぜひ一度足をお運びください。
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