福岡市内にお住まいの35歳、40歳、50歳以上偶数歳の方、今年度が終わりますがやり残したことはありませんか?
2019年03月08日
桃の節句も過ぎ、ようやく過ごしやすい季節となりました。
年度末を控えて、皆さま慌ただしい日々をお過ごしのことと存じます。
(50歳以上偶数年の方へ)福岡市胃がん検診
1800円のご負担で内視鏡検査を受けて頂くことが出来ます!
対象となる方は福岡市在住の今年度50才以上の偶数年齢になる方です。(50,52,54,56才…)
福岡市の胃がん検診では、バリウム検査と内視鏡とどちらも助成の対象ですが、
内視鏡検査では胃の状態をカラーで確認できること、また早期癌の発見にも有効であることなどから内視鏡の検査をおすすめしています。
次に助成を受けられるのは2年後となりますので、今年度検査をしていないという方はぜひご検討下さい。
胃がん検診は予約制とさせて頂いておりますので、お電話かネットにてご予約をお願い致します。
(35歳、40歳の方へ)福岡市胃がんリスク検査
1000円のご負担で、採血によりピロリ菌の感染の有無を調べます!
対象となる方は福岡市在住の今年度35才、40才になる方です。(S53.4.1~S54.03.31生)
助成の対象となるのは上記の2回だけになりますので、ピロリ菌の検査を受けたことがない方はこの機会にぜひご検討下さい。
特にご予約制ではございませんので、お気軽にご来院ください。(診療時間内でしたらいつでも承っております)
今回は、日本人に最も多いとされる胃がんと、それに密接に関係しているピロリ菌についてご紹介したいと思います。
胃がん
胃がんとは??
胃がんは胃の粘膜に発生し、日本人に発生する癌の中で最も多い悪性腫瘍です。
がん死亡率全体の中で胃がんが占める割合は男性では2位、女性では3位。
患者数について見てみると、男性では1位、女性では3位と高い割合を占めています。
30年ほど前までは、胃がんによる死亡数・死亡率ともに上昇していましたが、それ以降死亡率は低下してきています。
これには、食生活や生活環境の改善と、ヘリコバクター・ピロリ菌への感染率が下がったことが大きく関わっているとされています。
胃がんにかかると??
胃がんの症状には、痛みや吐き気、食欲不振、貧血などが挙げられますが、これらは胃炎や胃潰瘍といった消化器系の病気でもみられ、胃がん特有のものではありません。
症状がないまま経過し、気づいた時にはがんが進行している場合も少なくないのです。
胃がんは、がんが胃壁のどの深さまで及んでいるかによって早期がんと進行がんに分けられ、さらに転移の有無などを加味して進行度をステージ1~4に分類しています。
早期癌の場合は内視鏡を使った治療のみで済む場合も多く、手術後の5年生存率も90%以上と高いのですが、
癌の進行が進むと手術後の5年生存率はステージ1で85%、ステージ2で55%、ステージ3で30%、ステージ4で8%前後と低くなっていきます。
こういったことから、定期的に検査を受け、早期発見・早期治療につなげることが大変重要と言えます。
胃がんの原因は??
胃がんの原因として特に強いリスク要因として考えられているのがヘリコバクター・ピロリ菌(以下ピロリ菌)への感染です。胃がんの患者さんの胃を調べたら、99%にピロリ菌が確認されたという報告もあります。
ピロリ菌に感染すると胃炎を引き起こします。
感染が続くと胃の粘膜は慢性的に胃炎が起こっている状態になって、胃の粘膜がだんだん萎縮していきます。その結果、胃壁の細胞のがん化が進み、胃がんを引き起こすとされています。
ピロリ菌は自然界では井戸水や川などの水中に存在しています。
それが飲み水などを介して人に感染し、便で排出された菌がさらに井戸水などを汚染して感染が広がっていったと考えられていましたが、衛生環境が改善された現在では、幼少期における親からの経口感染(食べ物の口移しなど)が主な感染経路と考えられています。
ピロリ菌の感染率を年代別に見てみると、70歳代以上で約60~70%、60歳代で約50%、50歳代で約35%、40歳代で約25%、30歳代で約15%、20歳代以下では約7%となっており、衛生環境が整うにつれて減少傾向にはありますが、
ピロリ菌は胃がんの大きなリスク要因であることと、除菌に成功すれば胃がんの予防効果が期待できる(30~40歳代でほぼ100%、50歳代で90%、60歳代で80%、70歳代で70%予防できるとされています)ということなどからも、ぜひご自身やご家族のピロリ菌感染について、関心を持って頂きたいと思います。
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